IPO
MANAGEMENT
株式上場マネジメント

パブリックカンパニーになる

「企業は社会の公器である」と言ったのは松下幸之助でした。
全ての企業は情熱ある起業家によって誕生し、集まってきた人たちによって育まれ、目指す経営目標へ向かって全力で活動しています。その活動のなかで、株式上場は多くの起業家が目指す最大の経営目標の一つです。
しかし、株式上場は経営目標の一つであるのと同時に、通過点の一つに過ぎません。株式を上場するということは、不特定多数の株主を新たに迎え入れるということですが、それは、会社を起業家個人の所有物から不特定多数の共有物へ変える、ということを意味します。つまり「社会の公器(パブリックカンパニー)になる」ということです。
株式の上場にあたっては困難なステップが多数待ち構えています。これらのステップは全て「企業をパブリックカンパニーに変える」ためにあるということを、社員全員が共有し一丸となって突き進む。これができれば、株式上場という大きな経営目標は必ず達成できます。上場した暁には、起業家と社員全員へ、大きな先行者利得と代えがたい誇りがもたらされることは言うまでもありません。そして株式の上場は、公器としての企業活動がスタートする記念すべき第一歩として、経済史の1ページに大きな足跡を残しうるのです。

このようなご希望やお悩みはありませんか?

  • 株式上場を目指したいが、タスクが多すぎて何から手をつければ良いのかわからない
  • IPOに向けたタスクについて理解しているが、陣頭指揮をとるプロフェッショナルリーダーがいない
  • IPOに向けたスケジュールや役割分担は決まっているが、実際に手を動かして先に進めるスタッフが不足している
  • IPOへ向かうにあたって従業員のモチベーションが低く、各タスクが遅々として進まない
  • IPO前に株式が既に分散しており、積極的な追加資本政策をとることが難しい
  • 開示書類の作成方法がわからない。あるいは開示書類作成のための人員が足りない

公認会計士としての豊富な知見と人脈で、クライアントのIPOを実現します

IPOの実現に必要なのはIPOについての知識と、関連する業界に係る人脈です。知識がなければ膨大な量にのぼるIPOタスクの全てを解決へ導くことはできません。また、全てのIPOタスクを一人で完遂するのは不可能であることから、高い能力を有するメンバーを複数集める必要があり、そのためには関連業界に係る人脈が不可欠となります。
シンクハンズのコンサルタントは公認会計士としての幅広い知見を駆使して、複雑多岐にわたるIPOタスクを丁寧に整理したうえで詳細なスケジューリングを行い、ゴールまでの長い道のりをはっきりと示します。また、プロジェクトメンバーの一員として一つ一つのタスクをハンズ・オンで処理しつつ、人海戦術が必要な場面では有能なスタッフを迅速に集め、一丸となって課題を解決します。

01

PJチーム組成とスケジューリング

IPOに係るタスクを整理したうえでプロジェクトチームを組成し、ゴールまでのスケジュールと役割分担を明確にします。

  • チェック
  • オーガニゼーション
  • チャーティング
  • 01
    IPOタスクを把握する
    IPOタスクは、財務・経理などの管理部門の課題から、内部統制や関連当事者取引規制などの営業部門の課題まで、数多くのタスクの解決が求められます。これらのタスクを網羅的に把握するのは容易ではなく、証券会社や監査法人からの指摘によって、未解決のタスクがあったことに気が付くことも少なくありません。シンクハンズはIPOタスクの全てを網羅したチェックリストを使用して初期診断を行うことで、これから解決しなくてはならない課題を全て明らかにします。
  • 02
    PJチームを組成する
    IPOタスク・チェックリストによって明らかになった課題をすべて解決するためには、全社の力を結集する必要があります。シンクハンズは、チェックリストとクライアントの組織図を叩き台にしてPJメンバー候補者をピックアップし、担当取締役等との度重なる議論を通じて、PJチームのマネージャー、リーダー等を選任します。社内の人材では賄うことが困難な場合には社外協力者等も招集し、万全の体制を敷きます。
  • 03
    スケジュールと役割分担を明確にする
    IPOプロジェクトは申請予定日から遡って概ね3年を要するビッグプロジェクトであり、漸進的な課題も多岐にわたることから、スケジュールを厳しく管理する必要があります。また、厳しいスケジュールを死守するためには、各タスクのリーダーへ責任と権限を明確に付与することが重要です。シンクハンズは、全てのタスクを網羅したガントチャートを作成したうえで、各タスクのリーダーへ明確な業務オーダーを行います。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • IPOタスク・チェックリスト

    IPOを行うにあたって要求される全てのタスクを体系化し、それぞれのポイントや留意事項をまとめたチェックリストです。

  • IPO組織図

    IPOプロジェクトチームは専任マネージャーの下に、各部門長をリーダーとした複数のチームをぶら下げるのが一般的です。シンクハンズは各リーダーとメンバーの間に入ってハンズオンコンサルティングを実行します。

  • ガントチャート

    IPOプロジェクトのスケジュールと役割分担を可視化したチャートです。できるだけシンプルに示し、詳細は各項目ごとに別途作成することで、各メンバーが必要十分な量のスケジュールを共有します。

02

資本政策の立案・実行

上場後の株式の流動性を確保するために想定株価を調整するのと共に、従業員に対するストック・オプション発行や安定株主対策等を実施します。

  • 想定株価のターゲッティング
  • ストック・オプション等の発行
  • 株主構成の戦略的な考察
  • 01
    バリュエーション
    IPOを計画する際には、上場時の売出価格を想定したうえで、ベンチャーキャピタルからのファイナンス受け入れや株式分割等を行う必要があります。その際に重要なのはバリュエーション(株価算定)です。シンクハンズは膨大な市場データとバリュエーションに係る知見を駆使して、上場までの計画的なアップラウンドと株価調整をサポートします。
  • 02
    従業員へインセンティブを
    IPOの実現には従業員の積極的な協力が不可欠です。そのためにストック・オプションの発行や株式の付与などを実施し、IPOに対する従業員へのインセンティブを確保する必要があります。シンクハンズはストックオプションの発行のみならず、リストリクテッドストックの利用や従業員持株会の設立など、短期・長期のインセンティブプランについて様々な形式を考案します。
  • 03
    資本提携も含めて考える
    IPOは事業戦略上の重要なパートナーとの関係性を強化することに寄与します。上場前にパートナー企業へ株式を発行し、上場後も継続保有をお願いすることで、安価な支出で資本提携を結ぶことが可能となるためです。シンクハンズはこのような資本提携を含めて理想的な株主構成を考察し、クライアントの長期的な資本政策を提案します。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • バリュエーションシート

    未上場株の株価を算定するためのシートです。上記の例はシートの一部ですが、当該ケースではインカムアプローチとマーケットアプローチを折衷する方式で株価を算定しております。

  • 資本政策シナリオ

    5年分の資本政策を組んだうえで、株主構成の変化を描画するシートです。

03

リストラクチャリングとM&A

不採算部門に投じていた経営資源を成長部門に振り向ける、あるいはM&Aを実施することで、右肩上がりの成長戦略を策定します。

  • 成功への具体化
  • 01
    リストラクチャリング
    開発系のベンチャー企業でない限り、IPOを実現するためには利益額が上昇基調になければなりません。したがって、計画外の不採算部門からは早々に撤退し、成長部門に経営資源を振り向ける必要があります。シンクハンズは部門別会計の精緻化を通じて部門別の収益性を正確に把握し、リストラクチャリング計画を実行することで全社利益の最大化を図ります。
  • 02
    成長を加速させる
    成長部門であるコア事業の成長を加速させることがIPOへの最大の近道です。シンクハンズはうまくいっている成長部門の事業や経営環境を再度見直し、手が付けられていなかった問題点や課題を解決することで、更なる利益の獲得を目指します。
  • 03
    M&A
    不採算部門を売却するM&Aと成長企業を買収するM&A。IPOを目指す企業が行うM&Aはすべていずれかのパターンです。M&A業界に多数の人脈を有するシンクハンズは、クライアントが今もっとも必要としているM&Aを理解し、実現のために必要な出会いを創出します。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • 部門別損益計算書

    部門別の想定損益計算書です。共通費の配賦方法などを精緻化したうえで厳密に各部門の収益性を判断します。部門別の売上や営業利益等が一目でわかるよう棒グラフでも表現しています。

  • サプライチェーンダイアグラム

    サプライチェーン・マネジメントを行うために、サプライチェーンの誰が、いつ、何をするのかを図示した資料です。必要に応じてサプライサイドの関係者と本資料を共有すると新しいアイディアが生まれます。

  • フィッシュボーンチャート

    羅列された問題点を体系化し、それぞれの問題点の関係性を分析した資料であり、カイゼンの種を示す全体像となるものです。

04

関連当事者取引の整理

スタートアップ企業の多くが近親者(関連当事者)との取引によって支えられています。しかし、IPOを通じてパブリックカンパニーとなるためには、関連当事者取引から卒業し、あるいは取引の透明化に努める必要があります。

  • 企業活動の透明化
  • 01
    関連当事者を特定する
    金融商品取引法上の関連当事者の範囲は非常に広く、経験豊かな公認会計士でも見落としがちです。シンクハンズは経験やカンに頼ることなく、関連当事者チェックリストというツールを用いることで、漏らすことなく関連当事者を特定します。
  • 02
    取引を特定する
    関連当事者取引の有無の確認は、会計データの閲覧、ヒアリング及び関連当事者に対する調査票の発送によって行われます。これらは通常監査法人が行いますが、シンクハンズは早急な課題解決のために、IPOプロジェクト開始の段階で関連当事者取引の有無を確認し、課題を特定します。
  • 03
    取引をやめるか開示するかを決定する
    関連当事者との取引条件が公正である場合は取引をやめる必要はなく上場申請書類で開示すれば足ります。しかし、不当な利益供与が行われていたり、不必要な関係会社を経由していたりするような場合には、取引関係を整理するか場合によっては取引をやめる必要があります。シンクハンズはその判定ラインを監査法人等とのディスカッションを通じて適切に見極めてゆきます。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • 関連当事者チェックリスト

    関連当事者の該当条件をチェックリスト化したもので、条件を一つ一つ丁寧に照合するために必要なツールです。

05

コーポレートガバナンスの構築

予算統制の整備、内部監査の実施、J-SOX対応、社外役員の設置など、パブリックカンパニーとなるためには、強固なコーポレートガバナンスが必要です。

  • コーポレートガバナンスの構築
  • 01
    予算統制の構築
    3C分析や5フォース分析などを通じて抽出された経営課題と過年度実績に基づいて予算は作成されます。作成された予算と実績のローリングを絶え間なく繰り返すのが予算統制です。予算から割り出された予想利益は決算短信などで公表され、企業の株価に大きな影響を及ぼします。シンクハンズはクライアントの予算統制に有用な経営分析ツールを多数用意したうえで、予算と実績のローリングを効率的に行います。
  • 02
    内部統制の構築
    会社法上の内部統制や、財務報告のための内部統制(いわゆるJ-SOX)など、上場企業には健全な経営を担保するための内部管理体制を構築することが求められます。内部管理体制の構築とは、規程や業務マニュアル等のルールを作成し、ルールを継続的にを順守するということです。公認会計士を中心に組織されたシンクハンズは当該分野の専門家集団です。J-SOX文書の作成など、内部統制に係るあらゆる業務を正確かつ迅速に遂行します。
  • 03
    監査体制の構築
    上場企業には三様監査体制の構築が求められます。三様監査とはすなわち、内部監査、監査役監査、及び公認会計士監査の3つです。以上の3つの監査部門が役割分担を行いながら企業のコーポレートガバナンスや決算体制をチェックします。シンクハンズはこれら全ての監査に対応するメソッドを持ち、クライアントのコーポレートガバナンス構築に際して、もっとも重要な設計図をご提供します。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • 3C分析

    Customer(市場)、Competitor(競合)、Company(事業特性)を平行比較し、ビジネスの方向性を考案する資料です。PEST分析も同時に実施します。

  • マーケットデータAnalysis

    官公庁が公表しているデータや業界紙に掲載の情報を集め、多角的にクロス分析した資料です。市場で何が起きているのかを考えます。

  • フローチャート

    企業内のビジネス・プロセスを詳細に図示した資料です。これに業務記述書を加えることで、J-SOXの関連文書とし、コーポレートガバナンスの維持を可能にします。

06

ディスクロージャー体制の構築

株式の上場によって株主に対する四半期ごとの早期の決算報告(ディスクロージャー)及び公認会計士によるチェックが義務付けられます。決算数値を正確に算出し、公認会計士にその根拠を説明するためには、膨大な資料が必要です。

  • 決算報告の実施
  • 01
    決算を早期化するためにはデータ構成の見直しからスタートする
    決算業務は基礎データの積み上げと組み替えによって行われます。従って、基礎データのデータ構成が、入力後の積み上げ、組み替えを想定しているものでなければ、決算業務は人の手に頼らざるをえなくなります。シンクハンズは基礎データのデータ構成から見直すことで、クライアントの決算早期化のための根治療法を提案・実現します。
  • 02
    短信・有報の正確性は経理部門の情報感度に比例する
    東京証券取引所等の上場規程や金融商品取引法の開示規程は毎年のように改定され、経理部門担当者は開示書類の提出期限ギリギリまで制度改定の対応に追われます。シンクハンズはクライアントの経理部門へ制度改定の情報を一早く伝えると共に、改定後の開示制度に対応した原稿案を速やかにご提示します。また、スタートアップ企業には開示書類の原稿をゼロから制作代行します。
  • 03
    監査法人による監査への対応は、決算前に完了しておく
    決算の内容に係る監査法人との衝突は、そのほとんどが新しい会計基準の適用やイレギュラーな取引の発生などに関するものです。したがって、クライアントと監査法人が決算前に十分なMtgを行っていれば、決算時の衝突は回避できます。シンクハンズはクライアントと監査法人の間に立ち、論点化しそうな事案を一早く察知して、両者がスムーズな決算を迎えるための事前Mtgをアレンジします。

主なアウトプットと資料

outputs and materials

  • テーブル分析

    取引データや会計データのデータ構成をそれぞれのシステムから抽出したテーブルです。これらのテーブルから共通する制約を割り出し、汎用性の高いデータ構成を割り出します。

  • 有価証券報告書

    シンクハンズが作成した有価証券報告書の原稿です。エクセルやワード形式での原稿作成のみならず、各種開示システムでの原稿作成も承っております。

企業が社会の公器となり、社会と共に成長することを目指して

企業はIPOを通じて、私企業(マイカンパニー)から社会の公器(パブリックカンパニー)へと生まれ変わります。
起業家が宿したビジネスの種を育て、パブリックカンパニーへと成長させるために、シンクハンズは持てる経営知識を駆使し、全力で貢献します。
業界・規模・期間など、クライアントのニーズに合わせて柔軟に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

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